デジタコで簡単労務管理 2024年問題を乗り切れ! デジタコで簡単労務管理 2024年問題を乗り切れ!
※記事中の肩書は公開時点(2022年5月)のものです。

運送業界に差し迫る2024年問題

ドライバーの労働時間超過は「6カ月以下の懲役」または「30万円以下の罰金」が科せられる。さらに1人の違反につき1罰則適用の可能性もあるというから、ことは重大だ。

現在国内においては働き方改革の真っ最中であり、労働者の環境は改善方向にある。しかし、運送業においては長時間労働が常態化している背景があり、ただでさえドライバー不足が深刻さを増しているなか、労働時間の管理にも頭が痛い経営者も多いはず。

その問題に向けた取組を行っているのが株式会社トランストロンが製造販売する富士通デジタコと新運行支援サービス「ITP-WebService」のオプションである「労務管理」だ。

デジタコはドライバーの乗務時間・休憩時間・作業内容などを日々記録している。そのデータを使い労働時間を算出するだけでなく、「あと何時間乗務できるか」まで明確に表示してくれる。そんなオプションが用意されているのだ。

今回は、同社の情報サービス部門 副部門長 酒井氏にデジタコデータと労務管理オプションの活用術を伺った。

2024年問題とは?

2019年4月、改正労働基準法が施行された。 長時間労働の是正、ワーク・ライフ・バランスの改善、労働生産性の向上を促す、いわゆる「働き方改革」である。 トラックドライバーについては施行から5年間の猶予期間を経て、2024年4月から罰則付きの時間外労働上限規制が導入される。

現在の拘束時間(労働時間+休憩時間)は 原則1ヶ月293時間となっており、月平均の時間外労働時間は99時間※となっているが、 2024年4月以降のトラックドライバーの時間外労働時間は、36協定の締結をした上で年間960時間に制限されるため、月平均80時間となる。

また2023年4月、中小企業における60時間/ 月超の時間外労働に対する割増賃金(割増賃金率25%→50%)が適用される。時間外労働時間の上限規制を比較すると、現在と今後の時間外労働時間は年間240時間減る計算だ。

つまり、人手不足や長時間労働が常態化している運送業界において、 現状を変えルールを守りながらも業務を滞りなく行う体制を整える必要があるのだ。 これが「運ぶドライバーがいない。物が運べなくなる」と言われる「物流の2024年問題」である。

※1カ月 4.3週、22日勤務、1日1時間の休憩時間として計算

  • 法定労働時間(週40時間) 172時間
  • 時間外労働時間 99時間
  • 休憩時間 22時間
酒井健二 株式会社トランストロン 情報サービス部門 副部門長

酒井 健二

株式会社トランストロン 情報サービス部門 副部門長

10年以上に渡り富士通デジタコの製造・販売を担当。
運送事業者から多くの意見を聴収し、デジタコ本体や運行管理システムのリニューアルに反映させてきた実績を持つ。

デジタコで労務管理ができるとのことですが?

富士通クラウドデジタコ 車輌取り付けイメージ

デジタコは法定三要素(速度、距離、時間)を記録するだけでなく、ドライバーの乗務時間・休憩時間・作業内容などを日々記録します。そのデータを使えば労働時間を算出することができます。

ドライバー様の場合、出勤から退勤までの時間だけではなく、乗務中の休憩時間や長距離運行での休息時間の管理も適切に行う必要があります。一般的な事務職と違い、タイムカードなどで管理をするとなると、手作業での改善基準告示適合確認も必要となり、非常に煩雑となります。

デジタコのデータを活用すれば、パソコンのマウスを数回クリックするだけで簡単にドライバーごとの乗務時間から残り乗務可能時間までを算出することができ、ドライバーの労働時間を容易に管理することができます。

2024年4月から、年960時間の時間外労働の上限規制が適用されます。
それまでに運送事業者は何をしなければならない?

労働時間を正しく把握していないことのリスクや罰則をきちんと把握しておく必要があると思います。

まず「改善基準告示違反」があります。これは、従来からありますが「拘束時間管理、連続運転時間、休息期間の管理」などです。また「労働基準法違反」として「時間外労働の上限違反、時間外賃金割り増し」などが該当します。

結果として適切に管理をしておかないと、行政処分(企業名公表、刑事罰6カ月以下の懲役」または「30万円以下の罰金」が科せられます。さらに1人の違反につき1罰則適用の可能性に加え、残業代請求の訴訟を起こされることも考えられます。 最近は、そういう情報がネットですぐみられ、ある意味情報格差が無くなっているので、適切に管理する必要があると思います。

また、高速道路の利用や、手待ち時間の減少を荷主様と折衝するにも、まずは、労働時間を正しく把握することが必要不可欠だと思います。

付帯作業イメージ

労務管理オプションは2010年発売の運行支援システム「ITP-WebService V1」から販売開始され機能向上を続けているようですが、現在の導入企業数について教えてください

ITP-Web全体で6,000社以上の事業者様がお使い頂いており、そのうちの約3割(1,800社)が労務管理オプションをご活用頂いています。近年の法令改正による適正管理やドライバー様への待遇改善の機運が高まり、契約いただく事業者様が増えています。

ITP-WebServiceの「労務管理オプション」だと具体的に何ができますか?

富士通デジタコ 労務管理画面

機能一覧の中に「労務管理」の欄

富士通デジタコ 労務管理帳票

「拘束時間管理」の場合

本システムは改善基準告示と労働基準法のどちらにも対応しています。

具体的には改善基準告示への対応として、乗務員の労働条件改善のために定められた基準

  1. 拘束時間
  2. 休息期間
  3. 運転時問
  4. 連続運転時間
  5. 時間外労働および休日労働
を自動算出できます。

また労働基準法への対応として、企業が守らなければならない運行管理者なども含めた全従業員が対象となる最低限の労働基準

  1. 労働時間・休憩・休日
  2. 時間外および休日の労働
  3. 時間外、休日、深夜労働の割増賃金の時間計算
  4. 年次有給休暇
にも対応しています。

また、ITP-WebServiceの基本機能として、運転日報の自動作成が可能であり、その分のドライバー様の作業時間短縮が図れます。

運行管理者様にとっても、各種集計帳票の活用や、動態把握による業務効率化により労働時間短縮にもつながります。

パソコンの操作は簡単? 労働基準監督署の監査に対応している?

労務管理オプションは、メニュー画面から数クリックするだけで管理画面が表示されます。日報などに使うドライバーの登録情報からデータを活用しますので、簡単に使い始められます。

この機能は、社労士のアドバイスを受けて現場でご活用いただけるように開発しており、労働基準監督署にも確認をしてもらっているので監査対策としても万全です。

富士通デジタコ 運用イメージ

デジタコだと乗務前や帰庫後の拘束時間を管理できないのでは?

みなし時間として、「出庫前の勤務時間」「帰庫後の勤務時間」の設定ができます。

ドライバーの労働時間超過を知らせるアラートは運行管理者だけ?
ドライバーは分からない?

基本的には運行管理者様にお使いいただく機能ですが、出力帳票を元に、詳細な状況をドライバー様にもご確認いただけます。

労務管理オプションは他社周辺システムと連携している?

他社製のタイムレコーダから出勤、退勤時刻をCSVファイルで取り込んだり、労務管理オプションから他社給与システムへのデータ連携も可能です。このような活用により、更に運送事業者様の業務効率化にお役立て頂けます。

MESSAGE

トランストロン副部門長 酒井より、運送事業者の皆様へ

トランスロン副部門長 酒井より、運送事業者の皆様へ

2024年問題は運送事業者様にとっては重要な課題であり、健全経営のためにはドライバー様の労務管理は必須です。 業界全体ではドライバー様は益々不足し、今のうちに手を打たないと5年後には24万人不足という予想が現実になってしまいます。

現在でも、トラックドライバーの労働時聞は全産業平均より2割長いのに対し、年間所得は1~2割低いとされています。それを改善する為には荷主様との取引条件改善(運賃値上げ、手待ち時間の短縮)も必要になってきます。それに向けた実績の提示の為にも労務管理は適切に行っていただく必要があります。

本来、デジタコデータは運行記録のためのものですが、是非労働時間の管理にも活用して頂きたいです。 もっと詳細を知りたいという方は、ぜひ弊社が開催しているWebセミナーにご参加ください。個別に疑問点や導入に関わるご相談も大歓迎です。