株式会社ヤマコン(山形県)は、建設現場に搬送された生コンクリートを打ち込むコンクリート圧送事業と設備事業を主業としています。
同社の事業の中核を担うコンクリートポンプ車の全てなど、約150台に導入するデジタコ(デジタルタコグラフ)と本部で活用する管理ソフトウエア。代表取締役の佐藤隆彦氏に、システムにより効率化された業務や労務管理などについて伺いました。
東北から関東などを中心に広域で事業を展開する御社は安全意識でも業界をリードされていますよね。
当社は「原点は安全。」を掲げています。業界の中でも車両数が多いと思いますが、更新のサイクルは業界平均の半分ほど。安全や環境面に配慮し、できる限り新しい車両を使用しています。
また社内では技能向上と安全作業の徹底を目的とした「ヤマコン技能五輪」を開催するほか、6年連続で「健康経営優良法人」(経済産業省創設の制度)として認定いただいています。
そんな御社が富士通デジタコ(DTS-G1D/G1O、ITP-WebService V3)を導入した目的などをお聞かせください。
もっと車両管理の見える化をしたいと考えたことがきっかけですね。
当社の場合、コンクリートポンプ車1台ごとにおおむね2人ずつ乗り込み、休憩時間もバラバラ。営業範囲も広いですし、労務管理が煩雑という課題がありました。もともと全車両にドライブレコーダーを導入してはいましたが、それでも勤怠管理は自己申告という面も否めませんでした。
そこでデータによる第三者視点での管理や、即時性のあるログの記録によって、正確な勤怠管理と、安全管理の向上を目指し、富士通デジタコの導入に至りました。
導入の効果はいかがでしょうか。
業務の効率が向上しました。車両に搭載する「DTS-G1D」「DTS-G1O」は1台で、運転者と同乗者の2名の労務管理ができることも導入の決め手。実際に労務管理に役立っています。
現場からは特に、登録した車幅に応じて通行可能な経路を割り出してくれるナビ機能も評判がいいですね。高さ制限のあるアンダーパスを経路から除外できることも導入に際しての魅力でしたね。走行時間の大幅な短縮につながりました。
また以前は、万一の事故があればドラレコの記録はSDカードを介して確認する状態でした。それがクラウド型運行支援サービス「ITP-WebService V3」によって、リアルタイムの運行状況を本部で把握できるようになりました。
今後の目標をお聞かせください。
建設業界でも、自然災害などの緊急事態に被害を最小限に留めるためのBCP(事業継続計画)の観点は欠かせません。 その点でもDXが必要です。管理のデジタル化やクラウド化は大事。当社もまだまだ改善の余地があり、今後もDXへの取り組みを進めていきたいと思っています。
ありがとうございました。