女川運輸株式会社(宮城県)は、紙製品や生活用紙を中心とした貨物輸送を手がけるトレーラー主体の運送会社です。特に繊細な紙製品を丁寧に取り扱えるドライバーの育成や、地域では珍しい海上コンテナ輸送への対応力を強みとしています。環境や安全への取り組みにも注力しており、グリーン経営認証を取得し、荷主と連携した事故防止の教育活動も行っています。
今回は、同社の鴇田氏に、事業の特徴や課題、富士通デジタコとブリヂストンTirematics導入の経緯と効果、そして今後の展望について伺いました。
富士通クラウド型デジタコを導入する前は、どのような課題を感じていましたか?
以前は他社製のSDカード型のデジタコを使用していましたが、動態管理ができず、車両の位置がリアルタイムで把握できないのが課題でした。
実際に富士通デジタコを導入して、改善されたと感じる点は?
リアルタイムで車両の位置を把握できるので、「今、車はどこにいる?」という荷主さんからの問い合わせにもすぐ対応できます。急な依頼にも、近くの車をすぐに確認し、配送指示ができるようになりました。また、ドライバーに電話で確認する手間がなくなり、業務がとてもスムーズになりました。
Tirematics導入のきっかけとなった課題は、何だったのでしょうか?
以前は他社製のタイヤ空気圧センサーを使用していましたが、空気圧がかなり減ってからでないとアラートが出ず、精度が不十分でした。
ドライバーも「鳴らなかった」「気づかなかった」と言うケースが多く、事務所側で把握できる仕組みが必要だと感じていました。
導入後に感じた効果はありますか?
パンクやバーストの発生件数が体感的にかなり減りました。 ドライバーと会社の両方でアラートを受け取れるので、早い段階で対応できるようになっており、十分な費用対効果を得られています。
火災の未然防止にもつながったとお聞きしました。
はい。アラートで「高温です」という通知が来たので、ドライバーに休憩を指示しました。 しかし温度がさらに上昇し、これはおかしいと判断。結果的に火災になる前に対応できた事例がありました。
導入後、お客様から反応はありましたか。
導入後、お客様に大々的にご案内したわけではありませんが、タイヤに関する事故やトラブルを未然に防げている点は大きなメリットです。
例えば、荷物の遅延がなくなり、路上でのタイヤバーストといったトラブルも防ぐことができています。
バーストが発生すると、その場で停車せざるを得ず、大きな時間ロスにつながります。しかし、異常を事前に把握できれば、そのまま走行し、近くのタイヤショップで対応することが可能です。これにより、時間の短縮が図れるだけでなく、お客様にご迷惑をおかけするリスクも軽減できます。
ありがとうございました。